江戸三大不動の一つとされる薬研堀不動院は、紀州・根来寺の大印僧都が豊臣秀吉の根来攻めの戦乱を逃れて東に下り、隅田川のほとりに堂宇を建立し、そこに根来寺に安置されていた不動明王像を祀った事が開基となります。
その後、明治25年(1892)に真言宗智山派の大本山である川崎大師・平間寺の東京別院となり現在に至ります。
ご本尊の不動明王尊像は、崇徳天皇の代、保延3年(1137)に真言宗中興の祖と仰がれる興教大師・覚鑁上人が43歳の厄年を無事にすまされた御礼として一刀三礼敬刻されたものです。
横山町の問屋街にほど近い閑静な場所にある薬研掘不動尊は、ビルの谷間にある小奇麗で小さなお堂で、由緒正しい寺院という感じがあまりしませんけど、都内にはこういった感じのお寺さんが多いような印象があります。
本堂の中でゆったりとご本尊をお参りできるのは有難いですね。